【第1回】英語学習が続かない本当の理由とは?三日坊主を卒業するために

 

英語学習を始めるとき、多くの人は前向きな気持ちでスタートします。
「今度こそ続けよう」「毎日少しずつやってみよう」「話せるようになりたい」。

けれど、数日経つとアプリを開く習慣が途切れ、気づけば何もしていない日が続いてしまう…。
そんな経験は誰にでもありますし、これは あなたの意志の弱さではありません。

続かないのは、「継続できる仕組み」をまだ持っていないだけ。
正しい方法を知れば、誰でも続けられるようになります。

① 最初に頑張りすぎてしまう

「毎日30分やる」「英字新聞を読む」など、最初に気合を入れすぎると長続きしません。
初日はやる気があるので問題ありませんが、仕事や家事で疲れた日には負担になり、ペースが崩れがちです。

そして「できなかった…」と落ち込み、そのままフェードアウト。
実はこれ、多くの学習者が同じパターンでつまずいています。

継続のコツは、最初から“無理なく続けられる量”に設定すること。
学習量を減らすのではなく、継続しやすい土台を作るイメージです。

② 成果が実感しづらいから

英語は努力がすぐに目に見えにくい分野です。

  • 知っている単語なのに会話で出てこない
  • リスニングで相手の話すスピードについていけない
  • 語順が崩れてしまう

これらは成長していないのではなく、上達の過程で誰もが経験する“必要なプロセス” です。
ただ、結果が見えにくいとモチベーションが続かないため、「見える化」の工夫が必要になります。

例:
・言えなかった表現をメモしておく
・レッスン後に1行だけ振り返りを書く
・月末に「できるようになったこと」を書き出す

こうした小さな見える化が、継続力をぐっと高めます。

③ 学習が生活に馴染んでいない

英語学習が「特別なイベント」扱いになっていると、忙しい日は後回しになります。

  • 時間がある日にまとめてやろう
  • 今日は疲れたから明日やろう
  • 休日に取り返そう

こうして“明日こそ”が続き、気づけば学習から離れてしまいます。

英語が続く人と続かない人の違いは、
学習が生活の中に溶け込んでいるかどうか。
日常の一部として組み込む仕組みを作ることが大切です。

英語を続けている人は、意志が強い人ではありません。
彼らが持っているのは、“続けるための仕組み” です。

例えば――

  • 通勤・通学中は必ず英語を聞く
  • レッスンは毎週同じ曜日・時間に固定する
  • 毎日1つだけ新しい単語を覚える
  • 寝る前に1行だけ英語日記を書く
  • スマホのホーム画面に英語アプリを置く

これらはすべて“習慣にしやすい工夫”です。
どれも負担は大きくありませんが、続ければ確実に力になります。

さらに重要なのは、完璧を目指さないこと。
忙しい日は「1分だけ音声を流す」「アプリを開くだけでもOK」と、自分に許容範囲を作ることで継続のハードルは一気に下がります。

「私は三日坊主だから…」
「仕事が忙しくて続かない…」

そう思う人も多いですが、続ける力は才能ではありません。
誰でも身につけることができる“スキル”です。

むしろ、英語は“短時間でも続けた人”が最も成長する分野。
たった1レッスン、たった1単語でも積み上げれば、それは確かな前進です。

続ける自分を作るためには、
完璧ではなく継続できる学習設計を整えることが何より大切です。

全10回の「英語学習を続ける力」シリーズでは、毎回ひとつずつ具体的な続け方の工夫を紹介していきます。

  • 英語を生活に組み込むコツ
  • モチベーションに頼らない学習法
  • 停滞期を乗り越える考え方
  • 小さな目標設定の方法
  • 習慣化のための行動デザイン
  • クラスの選び方・組み合わせ方

英語力だけでなく、“続ける力”そのものが育つ内容になっています。

三日坊主を卒業するためのスタート地点は、
「やる気」ではなく「仕組み」づくりです。

今日からできる小さな工夫は、あなたの未来の英語力につながる大事な一歩。
次回は、英語を自然に生活に組み込むための「続くルーティンづくり」を詳しく紹介します。

あなたの英語学習が、もっと軽く、もっと楽しく続きますように。